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中庭のある家...雨水利用の水盤のある中庭型住居.
南向きに開かれ、コの字型に配置されたこの家には中庭がある.
東面の大きな木製回転扉の門をくぐって中庭へとアプローチされ、その中庭に面したところに玄関がある.
和室は離れの様に配置し、その屋上が空庭となっている.
各諸室には、中庭、光庭、坪庭、内庭、空庭、と大小さまざまに、外部とつながる空間を設ける.
大きな開口部のガラス戸を壁に引き込み、開放的となった広間(リビング、ダイニング)は、この中庭と一体化される.
空庭に降り注いだ雨水は樋をつたって、和室前の光庭の石臼に落ち、あふれ出た水が中庭にある水盤へと導かれる.
雨が降れば水はいつも循環される.
中庭と外部空間(通り)とは、大きな木製の引き戸で開閉でき、この大きな扉を開け閉めする事により、中庭の空間の性質を変え、調整する事が出来る.
中庭は閉じられるだけではなく、フレキシブルに開かれる可能性を持ちつつ、雨水というエコロジーで、潤いがありプライバシーの保たれた家となった.