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中庭のある家...雨水利用の水盤のある中庭型住居.
南向きに開かれ、コの字型に配置されたこの家には中庭がある.東面の大きな木製回転扉の門をくぐって中庭へとアプローチされ、その中庭に面した処に玄関があり、和室は離れ的に配置し、その屋上が空庭となっている.
各諸室には、中庭、光庭、坪庭、内庭、空庭.大小さまざまな外部とつながる空間を設ける大きな開口部のガラス戸を壁に引き込み開放的となった広間(リビング、ダイニング)は、この中庭と一体化される.空庭に降り注いだ雨水は樋をつたって、和室前の光庭の石臼に落ち、あふれ出た水が中庭にある水盤へと導かれる.
中庭と床続きで作られた水盤は、3m四方でわずか5cmの深さと浅いもの。雨が降れば水はいつも循環される.中庭と外部空間(通り)とは、大きな木製の引き戸で開閉出来るこの大きな扉を開け閉めする事により、中庭の空間の性質を変え、調整する事が出来る中庭は閉じられるだけではなく、フレキシブルに開かれる可能性を持ちつつ、雨水というエコロジー的な潤いがありプライバシーの保たれた快適な家となった.